「クラウドソーシングには怪しい仕事が多いって本当?」
「危険な案件に応募してしまった場合、どのように対処すれば良い?」
クラウドソーシングを利用するうえで、怪しい仕事や地雷案件の対処法を知っておくことは大切です。
対処法を知ることでクライアントとのトラブルを避け、適正な価格で仕事を受注することへと繋がります。
今回は、クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を見分けるコツを3つに分けてお伝えします。
この記事を読むだけで、安心してクラウドソーシングを利用できるようになるでしょう。
クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を見分けるコツ
クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を見分けるには、次の手段が有効です。
- クラウドソーシングで禁止されている案件を知る
- クライアントとトラブルを起こしそうな発注要件を知る
- 受注前に悪質なクライアントを見分ける
怪しい仕事といっても種類はさまざまで、なるべく受注前に見極めることが重要となります。
上記3つのコツについては、以下で詳しくお伝えしていきます。
クラウドソーシングで禁止されている案件を知る
怪しい仕事や地雷案件を見分けるには、クラウドソーシングで禁止されている案件を知ることが大切です。
利用規約で明確に禁止されているブラックな案件のほか、なかには規約に抵触するか微妙なグレーな仕事もあるので注意してください。
禁止案件については利用規約やよくある質問のページを参考にしましょう。
また、ワーカー同士で意見を交換し合う、各クラウドソーシングサイトに用意された「質問コーナー」にはグレーな仕事に関する質問も多く、参考になることも多いと言えます。
クライアントとトラブルを起こしそうな発注要件を知る
トラブルに発展しがちな案件を見分けることも、怪しい仕事を回避するうえで重要です。
たとえば、納品をしたのに報酬を支払ってくれなかったり、連絡が急に途絶えてしまうケースが考えられます。
上記のケースはブラックな案件ではありませんが、報酬の未回収リスクや問題解決に時間と労力がかかることから避けるほうが無難です。
トラブルに発展しがちな案件として、発注内容が明確に定まっていないものをよく目にします。
納品ルールや納期、締め支払い日などが不明瞭なまま作業を進めてしまうと、作品を提出してから揉めることも多いので気を付けましょう。
受注前に悪質なクライアントを見分ける
怪しい仕事や地雷案件を発注する人のほとんどが悪質なクライアントとなるため、発注者を選別して受注することが欠かせません。
一概にはいえませんが、悪質なクライアントの性質として以下のポイントが挙げられます。
- 評価ポイントが低い・口コミに悪評が多い
- 単価の安すぎる仕事ばかり発注している
- 発注案件に「初心者歓迎」や「絶対に稼げる」など怪しい文言が多い
- マニュアルなどがなく、仕事をワーカーに投げっぱなしにする
- 締め支払い日など重要な質問の回答を渋る
たとえ仕事内容が魅力的でも、トラブルに巻き込まれると時間も労力も浪費してしまいます。
少しでも怪しいと感じたら受注を敬遠することをおすすめします。
怪しい仕事や地雷案件を受けてしまった場合の対処法
怪しい仕事や地雷案件とは気づかずに受注してしまった場合、以下のような対策がとれます。
- クラウドソーシングサイトに通報する
- クライアントに禁止案件に関する確認を行う
- 仕事の途中終了リクエストを送る
経験豊富なフリーランスでも、怪しい仕事をすべて見極めることはできません。
よって、万が一危険な仕事に手を出したときでも対処できるよう、リスク管理の知識をつけておきましょう。
クラウドソーシングサイトに通報する
クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を受けてしまった場合、まず運営者に報告してください。
クラウドソーシングサイトはブラック案件を厳しく取り締まっており、報告することで仲裁役となってくれます。
クラウドソーシングサイトは第三者となるため、クライアントとの詳しいやり取りまでは分かりません。そのため、契約内容やメッセージ履歴のスクリーンショットなどを提出し、具体的に報告することが大切です。
クライアントに禁止案件に関する確認を行う
クライアントによっては違反行為に気付かずに怪しい仕事を発注している可能性もあり、契約を行う前に確認だけ行っておくと良いでしょう。
「このような案件は禁止されていると思うのですが大丈夫なのでしょうか」と質問すると、クライアントのほうから辞退してくれることも珍しくありません。
上記のような提案をするためにも、各クラウドソーシングの禁止事項をよく理解しておくことが重要です。
仕事の途中終了リクエストを送る
禁止案件に関する確認を行っても無理に仕事を強要される場合、仕事の途中終了リクエストを送りましょう。
リクエストが相手に承認されると、その契約はなかったことになります。
途中終了リクエストが無視される場合、基本的には放置で構いません。
ほとんどのクラウドソーシングサイトでは、リクエストを送ってから7~10日ほど経つと自動的に承認される仕組みだからです。
クラウドソーシングで禁止されている怪しい仕事の種類
クラウドソーシングで禁止されている怪しい仕事は、主に次のものが挙げられます。
- 商品やサービスの代理購入
- オークションサイトを利用した代理出品
- メルカリに関係する仕事
- SNSの不正フォロー
- 商品やサービスの不正レビュー
- ワーカーの個人情報が必要となる仕事
怪しい仕事にかかわると個人的に被害を受けたり、犯罪行為に抵触する仕事に加担したとしてアカウント削除などのペナルティを課される可能性もあります。
そのため、禁止案件を知っておくことは自分の身を守ることと同意です。
それぞれ以下で詳しくお伝えしていますので、ご活用ください。
商品やサービスの代理購入
クラウドソーシングでは代理購入の仕事が禁止されており、ワーカーが絶対に受注してはいけない案件の一つです。
クラウドワークスでは以下のように規約を定めています。
以下例にあるような、当サービスの趣旨とは異なる内容の仕事の依頼を禁止しております。
<具体例>
・商品の購入や入会金などが必要となるような投稿。
代理購入とは、クライアントの代わりに特定の商品やサービスを購入する仕事です。
届いた商品をクライアントに発送して納品は完了し、購入代金が報酬として支払われます。
ワーカーは商品を買って発送するだけなので、一見するとおいしい仕事にも思えます。
が、代理購入の目的はアフィリエイトの売上アップなど、非常に悪質な行為です。
代理購入を行うと悪質な行為に加担したことにもなるため、絶対に避けてください。
オークションサイトを利用した代理出品
代理購入と同様、代理出品の仕事も禁止されています。
クラウドワークスでは以下のように規約を定めています。
外部サービスの規約違反など正常な運営を妨げたり、影響があるような仕事の依頼を禁止しております。
<具体例>
・オークションサイトなどの電子商取引サービスに、代理出品など手元にない商品の出品を依頼する内容の投稿。
代理出品とは、クライアントの代わりにオークションやフリマサイトに商品を出品することです。
クライアントが用意した商品画像や説明文を使って出品し、商品が売れた場合には報告や評価などの対応も行います。
代理出品が禁止されている理由は、商品が出品者の手元にないことによる取引キャンセルや発送遅延のトラブルを避けるためです。
SNSの不正フォロー
SNSの不正フォローの案件にも手を出してはいけません。
クラウドワークスでは以下のように規約を定めています。
外部サービスの規約違反など正常な運営を妨げたり、影響があるような仕事の依頼を禁止しております。
<具体例>
・Facebookページのいいねを促す投稿。
・Twitterのフォローを依頼する投稿。
不正フォローとは、フォローの意思もないのに賄賂を受け取って特定アカウントのフォローを行うことです。
当たり前とはいえ、SNSのフォローはお金で買うものではありません。
よって、不正フォローの仕事を受けた時点で悪質な行為に加担したと捉えられます。
商品やサービスの不正レビュー
不正フォローとよく似た案件に不正レビューがあり、同様にクラウドソーシングでは禁止されています。
クラウドワークスでは以下のように規約を定めています。
以下例にあるような、当サービスの趣旨とは異なる内容の仕事の依頼を禁止しております。
<具体例>
・口コミサイトやブログに、ある商品またはサービスについて実際のものより著しく優良・有利だと誤認させることを目的とした内容の投稿。
・「クライアント(発注者)自身が」成果報酬を得ることを目的とする内容(アフィリエイト等)の投稿。
不正レビューとは、販売主の有利な評価に繋がるよう、わざと好評価のレビューを書き込む仕事です。
ときには商品を買わずに架空のレビューを書き込む案件もあります。
不正行為に手を出してもまったく実績や経験には結び付かず、かえって汚名だけかぶってしまう恐れもあるため、絶対に受注してはいけません。
ワーカーの個人情報が必要となる仕事
氏名や住所など個人情報の提出が求められる仕事には、なるべく手を出さないようにしましょう。
クラウドソーシング内の契約では、ときにクライアントから個人情報の提出を求められることがあります。
秘密保持契約や源泉徴収など契約を結ぶうえで個人情報を提出するのは、なんの問題もありません。
しかし、「仕事を進める内に必要になる」「○○の会員登録をしてもらう」など、明らかに怪しい理由で個人情報を求められる場合は注意してください。
事実、フリーランスの契約手続き以外の作業で個人情報が必要になるケースはほとんどありません。
怪しい仕事ではないが地雷案件になりがちな仕事の種類
クラウドソーシングには、怪しい仕事や禁止案件以外にもグレーの要素が多い地雷案件も存在します。
たとえば、以下のような種類が代表例です。
- 報酬が仕事内容に見合わない仕事
- 発注内容があいまいな案件
- 締め支払いのルールが定まっていない案件
- 仮払い前に納品を求められる案件
上記はいずれもクライアントとのトラブルに発展しやすい仕事といえるでしょう。
しかし、グレーな要素が多いだけに運営側の取り締まりも困難です。
以下で詳しくお伝えしていますので、地雷案件をよく理解してしっかりと備えておきましょう。
報酬が仕事内容に見合わない仕事
報酬が仕事内容に見合わない仕事は、いつまで経っても収入アップが難しく地雷案件といっても過言ではありません。
たとえば、ライティングでは0.1円以下の案件も平気で募集されていますが、契約を行う前に冷静になって時給換算したときの金額を考えてみましょう。
低単価の案件は、募集文に「初心者歓迎」や「お金を稼ぎながら経験を積める」など魅力的な文言が並んでいることも珍しくありません。
しかし、なかにはワーカーを単なる道具として見ていることもあり、途中で簡単に切り捨てられることもあります。
発注内容があいまいな案件
発注内容があいまいな案件は避けるか、契約前に要件を詰めておくことをおすすめします。
要件があいまいなほど、作品を提出後にクライアントと揉めることも多いからです。
たとえばライターの場合、テーマだけ指定され、「後はすべてお任せ」という案件もよく目にします。
しかし、記事を完成させて納品してみると、「想定していた内容と違う」と言って細かい修正を求められるケースもあります。
上記の事例は、執筆するまえに構成を提出するか、細部の内容を話し合っておけば解決が可能でした。
上記のようなトラブルは運営側も関与できません。
ワーカー自身で対処できるよう、心構えを身に付けておく必要があります。
締め支払いのルールが定まっていない案件
締め支払いのルールは契約前に明確にしておきましょう。
クラウドソーシングでは報酬の踏み倒しのリスクが高く、しっかりと代金を回収する仕組みを整えておくことが大切です。
クライアントによっては、納品と検収後に即座に報酬を支払ってくれるケースもあれば、1ヶ月の作業分をまとめて一定の支払日に決済する場合もあります。
まとめて決済の場合は、期間ごとの納品物の個数や金額などを自分自身で管理し、しっかりと売り消しを行うことで間違いも少なくなります。
仮払い前に納品を求められる案件
仮払い前に作業や納品を求められる案件には、手を出すべきではありません。
クラウドソーシングの各サイトでも、仮払い前の作業は行わないよう推奨されています。
万が一仮払い前に納品してしまい踏み倒しに遭うと、代金回収ができない可能性が高まるからです。
仮払いとは、業務を始める前に、クライアントが報酬をクラウドソーシングの口座に前払いするシステムです。
報酬の未払いリスクを抑制する仕組みなので、仮払い前の作業を強要されてもワーカーははっきりと断る権利があります。
クラウドソーシングの怪しいクライアントの事例
クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を発注するのは、ほとんど悪質なクライアントによるものです。
悪質なクライアントの仕事を受けてしまうと、トラブルに発展したり、金銭的な損失を被ったりと良いことはありません。
以下でお伝えする事例を知り、悪質なクライアントを避けるようにしましょう。
納品を行っても報酬を支払ってくれない
クライアントの要望通りに納品をしても報酬を支払わない人は、悪質なクライアントといえるでしょう。
突然クライアントと連絡がとれなくなり、泣き寝入りするケースも少なくありません。
しかし、クラウドソーシングでは未払いリスクに備える機能やサービスが増え、最近では絶対数が減っていると思われます。
事実、ライティングやWebデザイン、イラスト作成などの仕事で未払いのトラブルに遭うことは少なくなってきました。
一方で単価の安すぎる案件や簡単作業では、引き続き警戒を怠らないようにしたほうが良いでしょう。
突然メッセージが途絶える
契約中に突然メッセージが途絶えるケースも、悪質なクライアントに該当します。
クラウドソーシングは行方の追跡が困難で、納品できずに報酬が受け取れなくなるからです。
連絡が途絶えても、仮払い後であればクラウドソーシングの運営に相談することができます。
メッセージの履歴が残るよう、なるべくクライアントとのやりとりはクラウドソーシングのメッセージ機能を使うことをおすすめします。
あまりにも低単価で発注を行う
単価が安すぎる案件や報酬アップが見込めない仕事を依頼するクライアントには注意しましょう。
ワーカーが払う労力のことをまったく考慮しない、悪質なクライアントの可能性があります。
たとえば、ライティング案件では記事の制作に2~3時間かかることも多いですが、1記事の単価が100円や200円であれば、決してワーカーの気持ちを理解しているとはいい難いです。
ワーカーのことをないがしろにするクライアントの場合、次のようなケースに発展する場合もあります。
クラウドソーシングサイトによっては、仕事の募集内容に「報酬金額の相場との比較」を掲載するケースも増えてきました。
また、応募されている平均的な価格帯を参考に、安すぎる案件を見分けることが大切です。
著作権や個人情報を悪用する
ワーカーの著作権や個人情報を悪用するのは、悪意のあるクライアントと言えます。
ワーカーの著作権は、クライアントに納品して代金が回収できるまでワーカー自身に残ります。
従って、報酬を支払わずにワーカーの作品をWebにアップしたり、他者に譲渡すると明確な悪用です。
クライアントによっては事情を知らないこともあり、契約前に著作権の譲渡について伝えておくと良いでしょう。
クラウドソーシングの仕事を受ける前に気を付けたいこと
クラウドソーシングでは怪しい仕事や悪質なクライアントに遭う可能性があるため、受注前に以下の点に気を付けておきましょう。
- クライアントの評価情報を確認
- 契約前にあいまいな部分を明確にしておく
- 仮払い後の作業開始
- 怪しい文言が入った案件に注意する
冒頭でお伝えした「禁止案件を知る」「トラブルを起こしそうな発注要件を知る」など、怪しい仕事の見分け方と同時に理解しておくことで、被害に遭うリスクが随分と減ります。
以下で詳しくお伝えしていますので、リスク回避の知識は徹底して頭に詰め込んでおきましょう。
クライアントの評価情報を確認
受注前にクライアントの評価情報を確認することは、怪しい仕事を回避するうえで非常に重要です。
星の高さは、そのクライアントの評価の高さを明確に表しています。
星が低いほど評価が低いため、受注してしまうとトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
契約前にあいまいな部分を明確にしておく
契約内容に少しでもあいまいな部分があれば、事前に明確にしておくことが怪しい仕事を回避するポイントです。
クライアントとのトラブルは運営側も対処しづらいことも多く、ワーカーのコミュニケーション能力をもって解決をはかることが近道となります。
少なくとも以下の点については契約前に煮詰めておきたいところです。
- 納期
- 支払方法・締め支払日
- 納品方法・納品形式
- 作業担当範囲(ライティングのみ、デザインのみなど)
仮払い後の作業開始
クラウドソーシングにおいて仮払い後の作業は基本です。
仮払いが行われていないと、万が一連絡が途絶えてしまった場合などに代金回収が難しくなります。
たとえ、「急いでいるので先に作業を開始してほしい」と頼まれても、毅然として断るほうが良いでしょう。
納品したのに報酬が支払わなければ元も子もないからです。
自分の身を守るためには、受注前の評価確認や仮払い後の作業開始などルールを徹底することが欠かせません。
怪しい文言が入った案件に注意する
募集案件を探しているとき、怪しい文言が入ったものには注意してください。
「誰でも」「簡単」「稼げる」「コピペだけでOK」など、魅力的な文字が並ぶ案件ほど注意が必要です。
アルバイトの求人などと同様、魅力的な文章を掲載する理由はなかなか人が集まらないからです。
単価が安すぎたり、仕事内容が怪しい案件は募集が少ないため、自然と魅力的な文章が並ぶ内容となってきます。
まとめ
今回は、クラウドソーシングの怪しい仕事や地雷案件を見分けるコツとして、以下3つの方法をお伝えしました。
- クラウドソーシングで禁止されている案件を知る
- クライアントとトラブルを起こしそうな発注要件を知る
- 受注前に悪質なクライアントを見分ける
ただし、すべての怪しい案件を見分けることは不可能なので、万が一トラブルに巻き込まれた場合は以下の方法をお試しください。
- クラウドソーシングサイトに通報する
- 仕事の途中終了リクエストを送る
- クライアントに禁止案件に関する確認を行う
クラウドソーシングの仕事は怪しい仕事ばかりではなく、健全な内容のものがほとんどです。
そのため、怪しい仕事は自らの目でしっかりと見極め、良い案件・良いクライアントを見つけるようにしましょう。
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